回答
絶対に乳腺クリニックです。乳がん検診に限らず、全てのがん検診は専門クリニックで受けるべきであると医学的に断言できます。
会社の定期健診や人間ドックの一環で検診センター(検診病院)で乳がん検診を受けられることがありますが、唯一のメリットは「会社の福利厚生の場合は費用が抑えられる」ことだけです。
会社勤めの方は、毎年の定期健診の中でオプションとして各種がん検診を追加できることが多く、この場合は会社が費用の一部もしくは全額を負担してくれますので、安価に乳がん検診を受けられるメリットがあります。
*参考までに当院の自費の乳がん検診はマンモグラフィとエコーのセットで8,300円です。
これに対して、実際に当院を受診された患者様のご意見を元に、検診センターのデメリットをまとめました。
①医師からの対面式の説明がなく、専門用語で所見が記載された結果表を渡されるだけの施設が多いため、何が書かれてあるのかよく分からない。
②読影している医師が乳腺専門医ではないことや、普段は乳がん診療に携わっていないことが多い。
③何か異常があってもその場では説明されず、結局は乳腺専門のクリニックや病院へ自分で精密検査を受けに行かなければならないので、二度手間になる可能性がある。
④結果が送られてくるのが3~4週間後と遅い。
⑤個人で受ける人間ドックの場合は、検診費用がクリニックよりも高額になる場合が多い。
他にもありますが、この中でも特に重要なのが③と④です。
当院の場合、乳がん検診で乳がんを疑うような異常が見つかった場合、当日精密検査(病理検査)まで行い、1週間後に診断結果をお伝えしてます。
検診センターの場合は、乳がん検診を受けてから3~4週間後に異常があった旨の結果表を手にして、それから乳腺専門クリニックをご自身で探して、お仕事の都合の合う1~2週間後に予約することになりますので、もしも乳がんが隠れていた場合に1ヶ月以上も治療が遅れることになります。
身体測定や採血などの内科の一般的な健康診断はどこで受けても一緒ですが、がん検診だけは命に直結します。多少費用がかかってもそれぞれの専門クリニックで受けて、専門医から対面式で「検査結果・適切な検診間隔・検査方法」を聞いて下さい。
子宮頸がん検診は婦人科、胃がん・大腸がん検診は消化器内科、肺がん検診はCTが置いてある内科です。